| 紀元前4世紀頃、ギリシャの哲学者であり軍人であったクセノフォンは、ペルシャ王子キュロス(小キュロス)のペルシャ遠征の事績を書き綴った『アナバシス』の中において、コルキス人の住む山岳地帯の村において起こった出来事を次のように記録しています。「兵士たちが蜂蜜を食べると錯乱状態に陥り、少量摂取したものはしたたか酒に酔った者のごとく、多量に食べた者は狂人のごとくなり、瀕死ヒンシの状態に陥る者すらあった。こうして多数の者が倒れ、まるで戦いに負けたように士気が沈滞したが、一日後の同時刻に正気に返り、(中略)この中毒はハナヒリノキやツツジ属の植物の蜜から採った蜂蜜に起因する」と記録しています。(Resource:
朝日新聞社「植物の世界」) |